業務用エアコンの電気代を安くする方法

業務用エアコンの電気代を安くする方法

業務用エアコンは消費電力が大きいため、電気代も割高になってしまいます。
平均的なオフィスビルにおいて、電力消費のうち空調用電力が占める割合は夏は約37％、冬は約28％と大きいものです。
会社のコスト削減のためにも、業務用エアコンの電気代費用を抑えることは、利益アップにもつながり、とても重要です。

定期的なメンテナンス

・点検と保全で耐用年数を延ばす
2015年4月に施行されたフロン排出抑制法により、業務用エアコンの管理者にはエアコンの定期点検義務が定められています。
定期点検を実施することは、フロン類の漏えいを防ぐことができるだけでなく、電気代の節約にも大きな効果があります。
点検時に洗浄や部品の交換などの必要な保全を行うことで、摩耗による故障までの耐用年数を延ばすこともできます。
・フィルターの掃除
エアコンでいちばん汚れやすい室内機のフィルターはこまめな掃除が大事です。
業務用エアコンのフィルターは数ヶ月でホコリが溜まり、フィルターが目詰まりすると運転効率が下がるため電気代が高くなります。
通気性が良いフィルターはなパワーがかからず電気代も低くなります。

エアコンの使い方

・最新機種を選ぶ
新しい機種ほど省エネ効果は高いとされ、稼働時間が長い業務用エアコンでは古い機種ほど電気代の差がはっきりと出ます。
5馬力の業務用エアコンを比べると、10年前は年間の電気代は7万円を超すものが多くありましたが、今では4万円以下になっています。
新機種は導入費用が高くなってしまいますが、ランニングコストからみても早期に回収できる可能性が高くなるため、買い換えたほうがお得です。
一般的な業務用エアコンは1.5馬力?3馬力が主流で、年間の平均電気代は4万円前後です。
OA機器を多く使う場合では、そこから発する熱を考えて、少し大きめのエアコンを使用しているところが多くなっています。
・温度設定
温度設定がなるべく外気温と近い方が電気代は安くなります。
冷房の場合では1度上げることで消費電力を10％抑えられるといわれているほどです。
ガンガンに冷やしてしまうと電力の消耗が激しいため、業務に支障がでない程度の温度設定を行いましょう。
冬場では22～23度、夏場では26～27度に設定すると、コンプレッサーの運転時間を抑えることができ、温度設定を1度調節することで5～10％の電気代を抑えることもできます。
・自動運転
エアコンは、圧縮機（コンプレッサー）とファンを回転駆動させることで電力を消費します。
エアコンの風量は自動設定にし、室温が設定値に近づくと微風運転に切り替わるようにすることで、コンプレッサーの運転時間が短くなり消費電力が低減します。
室内の温度や湿度に合わせて自動的に調整されるため、使用する電力も極力低い数値となります。
室温が設定温度になると、コンプレッサーは運転を停止して送風運転に変わり、消費電力がぐっと抑えられます。
コンプレッサーが動いている場合の電気代は約13円ですが、送風運転時は1円以下と大きな差があります。
24時間エアコンを稼働させたとしても、室温が設定温度とまったく変わらなければコンプレッサーは動かず、電気代は安いままの状態です。
・室外機の適切な設置
外に設置されているエアコンの室外機は、冷房運転の際には高温排気を、暖房運転時は冷気を放出します。
すぐ目の前にフェンスや壁などがあると、排気した風が跳ね返り再び吸い込んでしまうため、エアコンの熱交換能力が低下してしまいます。
できるだけ排気と給気が近づかないようにし、2台以上ある場合は対面に向かい合わないように配置しましょう。
エアコンの室外機は熱交換を行っているため、日光で室外機が必要以上に暖められてしまうと、熱交換の効率が低下して無駄に電力を消費することになります。
室外機への直射日光を遮る屋根などを設置したり、日が当たらない場所に室外機を設置しましょう。 30度を超す猛暑日などは40度近い高温状態になり熱交換に支障がでる場合もありますので、室外機に放水して冷却させるのも有効で、熱交換率が10～15％ほど上がり消費電力も減らすことができます。 フィンに水垢がついたりサビを作る原因になることもあるので注意が必要です。
・設定温度自動復帰機能・設定温度範囲制限機能
業務用エアコンには設定温度自動復帰機能や設定温度範囲制限機能がついている機種もあります。
設定温度自動復帰機能は、一時的に設定温度を変更した場合でも、設定した時間後に設定した温度へ自動で戻る機能です。
規定の設定温度を維持して電気代の節約ができます。
オフィスや工場など不特定多数の人が設定温度を変更できる公共の施設向けです。
設定温度範囲制限機能は、設定温度の上限や下限を制限できる機能です。
冷やし過ぎや暖め過ぎを防ぎ電気代を節約することができます。
学校や塾、病院、飲食店や店舗、オフィスなどで、従業員が勝手に設定温度を下げ過ぎる上げすぎることを防ぎます。
・デマンド制御機能
業務用エアコンのデマンド制御機能を使用し、ピーク時の使用電力をセーブしましょう。
デマンド設定を行うことで最大需要電力の値を抑えることができ、電気代を節約することができます。
電力会社との契約が、過去1年間の最大需要電力により契約電力を決定するデマンド料金制（高圧受電500kW未満）になっている場合、エアコンをフル運転する夏の昼間などにたくさん電気を使用すると、その値で基本料金が決定されてしまいます。 電力会社との協議により契約電力が決められている場合（高圧受電500kW以上）、最大需要電力が契約電力を超えると、契約超過金がかかってしまいます。

エアコンクリーニングをご依頼の際にエアコンのタイプが分からない場合は、お問い合わせの際にスタッフにお尋ねください。
それでも分からない場合は、フタッフがお伺いして調査いたします。