エアコンの能力表示の正しい読み方

エアコンはサイズを重視してしまいがちですが、能力を見極めることも大事です。カタログに記載されたエアコンの能力表示を賢く読み取りましょう。

●エアコンの「能力」を正しく理解する

カタログに｢8～10畳用｣などと書いてりますが、しかし、適応する畳数は同じでも、メーカーや機種によってエアコンの能力はそれぞれ違います。部屋の冷え方や暖まり方、家計の電気代にも差があります。

・エアコンの能力の意味
エアコンの「能力」は、エアコンが室温を整えるために必要とするパワーを表しています。
エアコンの基本的な機能は冷房と暖房ですが、それぞれの能力は「kW」の単位でカタログなどに表示されます。エアコンの能力でいうKWとは、単位時間当たりに室内から取り除くあるいは室内に加える熱エネルギーを表しています。

・エアコンの「能力」表示の見方
エアコンの能力は冷房・暖房それぞれ個別に表記、それぞれ2段にわかれて数字が記載されてます。
上段の太字はエアコンの定格出力、下段の（　）で囲われた数値は出力の最低数値と最高数値です。
下段の数値はそのエアコンの能力の幅や範囲を示し、2つの数値に差があればあるほどより能力が高いエアコンといえます。

・｢低温暖房能力｣の表示
低温暖房能力の数字は、エアコンの暖房能力の目安として外気の温度とともにkWで表示されます。
「低暖房能力外気温が2℃時8.8kW」と記載されている場合は、「屋外の外気温が2℃の時は最大能力が8.8kWになる」という意味です。

・能力からニーズにピッタリのエアコンを選ぶポイント

エアコンは能力の高いものを選ぶのではなく、部屋や使い方に見合ったものを選びましょう。

・電気代を抑えたい場合は期間消費電力量を重視
電気代を極力抑えて経済的にエアコンを使いたい場合は、期間消費電力量に注目しましょう。
「期間消費電力量」とは、そのエアコンを1年間、冷暖房で使用した際にかかる電力量の目安でで、どのメーカーのエアコンも冷凍空調工業会規格（JRA）で定められた同じ計測方法によって計算されています。
「期間消費電力量」が少ない程、エアコンにかかる電気代を安く抑えることができます。

・エアコン病を防ぎたい場合は最低数値を重視
エアコンを使った時に身体が冷えすぎてしまったり頭がボウッとしてしまう場合は、最低数値の小さいエアコンを選びましょう。
エアコンの能力の下段、（　）内に記載される最低数値は、そのエアコンがどれだけ繊細な運転ができるかを判断する目安で、最低数値が小さければ小さいほどきめ細やかな温度管理をすることができます。
エアコンの風に弱い人はより細かい温度管理ができるエアコンの方が体の負担にはならないので、能力の最小数値が小さいエアコンを選びましょう。

・素早く空調を整えたい場合は最大数値を重視
エアコンを素早く効かせたい場合は、最大数値の大きいエアコンを選びましょう。
最小数値に対してエアコンの能力の最高数値はそのエアコンのパワーを測る目安になり、最大数値が大きいほどエアコンのパワーが大きいため素早く部屋を暖めたり冷やすことができます。
エアコンは石油ファンヒーターなどに比べると立ち上がりが遅いため、冬にエアコンを暖房として使う頻度が高い場合は最大数値の大きいエアコンを選びましょう。

・寒冷地の場合は低暖房能力を重視
寒冷地で冬の暖房にエアコンを使う場合には、低暖房能力の数値が大きいものを選びましょう。
低温暖房能力は暖房能力の目安となる数値で、この数値が大きいほど外気温が低い寒冷地の暖房運転時のパワーが大きいエアコンとなります。
エアコンは室外機についた霜をとるために室内の暖房を一旦停止して数分の霜取り運転をするため定期的に室温が下がってしまいますが、ノンストップ暖房機能の付いたエアコンは霜取り運転中も暖房ができるため寒冷地の家庭におススメです。

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