エアコンは最適なサイズを選んで節約

エアコンはとても便利な家電製品ですが、その空調能力は無限ではありません。エアコンには設置する部屋の広さにあわせた「サイズ（容量）」が決まっています。
サイズが部屋の広さにあっていない場合、部屋が「冷えない・暖まらない」や「冷えすぎ・暖まりすぎ」などになります。

●部屋の広さより小さいサイズのエアコンを使うとどうなるのか

・エアコンの効きが悪くなり、部屋が冷えなかったり暖まらなかったりする
・常にエアコンをフルパワーで運転させてしうことで電気消費量が増える
・エアコンに負荷がかかり寿命が短くなったり故障しがちになる

●部屋の広さより大きいサイズのエアコンを使うとどうなるのか

・エアコンが効きすぎてしまい、部屋が過剰に冷えすぎてしまったり暖かくなりすぎる
・本来使用しなくてもいい無駄な電気を使ってしまうため、電気代が本来より高くなる
・冷暖房が効きすぎて冷房病などの健康被害がでる

●サイズ違いのエアコンを活用する方法

・部屋の広さよりエアコンのサイズが大きい場合
冷暖房が過剰に効きすぎるので、設定温度を控えめにする

・部屋の広さよりエアコンのサイズが小さい場合
扇風機やサーキュレーターを併用し、室温のムラをなくして冷暖房の効率を上げる
カーテンを閉めたり窓を断熱するなど、窓からの熱の出入りを防ぐ

●サイズ選びを間違えないためのポイント

・エアコンのサイズ表記を間違えない
エアコンのサイズは、冷房・暖房ともそれぞれカタログに｢畳数の目安｣として表記されます。
このカタログの｢6～9畳｣の表示は「6～9畳の部屋で使用できる」ということではありません。これは｢木造住宅の場合は目安が6畳｣、｢鉄筋住宅の場合は目安が9畳｣という意味です。
木造住宅よりも鉄筋住宅のほうが密閉率がよいことから、表記の差があります。
サイズ表記を誤解してしまうと部屋の広さよりもサイズが小さくなってしまい、電気代が本来よりも高くなります。

・部屋や建物の条件を考慮する
建物の構造や部屋の条件も重要なポイントです。
同じ広さの部屋でも建物の構造で風通しの良さが違い、部屋の向きや窓の数によっては日差しが入り込み室温がずいぶん違います。
室温が違えばエアコンに掛かる負担も変わります。

寒冷地などの地域環境、木造か鉄筋かなど建物の種別、断熱や遮熱などの建物の構造や建材の機能、部屋の向き窓の数や大きさ、リビングや寝室などの部屋の用途などの部屋の条件を考慮しましょう

・リビングキッチンは例外
リビングとキッチンが一体化したリビングキッチンは、部屋全体の畳数などからサイズを選ぶと失敗をしてしまいます。
台所は調理のために火を使うことで室温が変化しやすく、換気扇を回すことで冷房や暖房した空気が逃げてしまうためエアコンに過剰の負担がかかり、小さいサイズではエアコンに負担がかかって電気代が増えてしまいます。
家族が集まって日常的に長時間エアコンを使う場所でもあるため、リビングキッチンは大き目のサイズを選びましょう。

・暖房に使うならエアコンに余裕をもつ
エアコンのサイズ表記の見方は冷房・暖房とも同じですが、暖房の方が適用する畳数が小さく表記されています。エアコンは冷房よりも暖房の方がパワーを必要とし、消費電力も大きくなります。
冷房の畳数の目安を参考にエアコンを選んでしまうと、部屋の広さとサイズはあっているのに暖房時に「エアコンの効きが悪い!」ということになります。
南向きの部屋の場合には冷房であってもエアコンに過負荷がかるため、エアコンを選ぶときは暖房の畳数目安を参考にサイズ選びをしましょう。

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