冷房専用エアコン(クーラー)は窓付けタイプと壁付けタイプの大きく2つに分けられます。
電化製品は高機能や高価格帯の売れ筋商品に多くの開発費用がかけられています。
ニッチな機種では省エネ性やコストパフォーマンスという点を見ると厳しい部分もあります。
冷房専用エアコンは風向きを変えるルーバーも手動調整のものが多く、高機能エアコンに慣れている人には若干不便に感じる箇所があるかもしれません。
しかし、そこはある程度割り切り、使わない機能を省いたエアコンを手ごろな値段で購入できるという部分に注目しましょう。
●窓付けタイプ
室内機と室外機が分かれていない一体型で、窓枠にスペーサーを取り付けて設置します。大掛かりな工事が不要であるため、自身で設置することも可能です。
【メリット】
・賃貸住宅や引っ越しの場合でも取付けや取外しが簡単
・吹き出し口が低い位置にあるため、設定温度が多少高くても涼しさを感じることができる
・手に届く高さに設置してあるため、フィルター清掃などメンテナンスが簡単
【デメリット】
?コンセントが近くにある窓にしか取り付けることができない
?窓の端につくため、場合によっては冷風が部屋全体を流れにくい
?出力が小さいため、大部屋の空調には不向き
?機器効率が若干低い
●壁付けタイプ
通常のエアコンと同じように室外機と室内機に分かれているものです。外観ではほとんど違いは分かりませんが、室外機がひとまわり小さくなっています。
【メリット】
?窓付けタイプよりは機器効率が高い
?部屋の広さに応じて機種を選ぶことができる
?吹き出し口が大きく、なめらかな気流を作ることができる
?冷暖エアコンよりコンパクトで価格も抑えめ
【デメリット】
?冷暖エアコン同様、室外機の工事が必要
?自動フィルター清掃など便利機能がついていない
?冷暖エアコンよりは機器効率が若干低い
●冷房専用エアコンの年間電気代
エアコンを使う期間を7~9月の3ヵ月間と考えると電気代は月間3,000~5,000円程度で、高機能エアコンと比べると若干高くなります。
【窓付けタイプ】
・4~6畳 364kWh 9,828円
・4.5~7畳 416kWh 11,232円
【壁付けタイプ】
・6~8畳 367kWh 9,909円
・8~12畳 350kWh 9,450円
・11~17畳 510kWh 13,770円
●冷房専用エアコンの最適な使用場所
冷房専用エアコンはリビングなどメインの部屋以外の暖房にエアコンを使わない部屋、寝室などに適しています。
夏の熱帯夜にはエアコンを使用し冬はヒーターや電気毛布などを活用するような場合は、冷房専用エアコンでも十分です。
夏しかエアコンをしない場合は夏前にホコリを払い、秋になるとフィルター清掃をしっかり行ってホコリが溜まらないようしましょう。