エアコンを選び際にはサイズを重視してしまいがちですが、エアコンの能力を見極めることも大事です。
カタログに記載されたエアコンの能力表示を賢く読み取って、部屋や使い方の条件に合うのエアコンを選びましょう。
●エアコンの能力の意味
エアコンの能力は、エアコンが室温を整えるために必要とするパワーを表しています。エアコンの基本的な機能は冷房と暖房ですが、それぞれの能力は「kW」の単位でカタログなどに表示されます。
エアコンの能力でいうKWとは、単位時間当たりに室内から取り除く、あるいは室内に加える熱エネルギーを表しています。
●エアコンの能力の表示
エアコンの能力は冷房・暖房それぞれ個別にエアコンの定格出力と、出力の最低数値と最高数値が表記されています。
出力の最低数値と最高数値はそのエアコンの能力の幅や範囲を示しており、2つの数値に差があればあるほどより能力が高いエアコンといえます。
●ニーズにピッタリのエアコンを能力で選ぶポイント
・電気代を抑えたい場合は期間消費電力量を重視
電気代を極力抑えて経済的にエアコンを使いたいのであれば、期間消費電力量(そのエアコンを1年間、冷暖房で使用した際にかかる電力量の目安)を重視しましょう。
期間消費電力量は、どのメーカーのエアコンも冷凍空調工業会規格(JRA)で定められた同じ計測方法によって計算されています。
期間消費電力量が少ないほど、エアコンにかかる電気代を安く抑えることができます。
・エアコン病を防ぎたい場合は最低数値を重視
エアコンを使った時に身体が冷えすぎてしまったり頭がボウッとしてしまう場合は、最低数値の小さいエアコンがおすすめです。
エアコンの能力の下段( )内に記載される最低数値は、そのエアコンがどれだけ繊細な運転ができるかを判断する目安です。
最低数値が小さければ小さいほど、きめ細やかな温度管理ができます。
エアコンの風に弱い人の場合は、より細かい温度管理ができるエアコンの方が体の負担にはならないので、能力の最小数値が小さい物を選びましょう。
・素早く空調を整えたい場合は最大数値を重視
エアコンがきき始めるまで待てないという場合は、最大数値の大きいエアコンがおすすめです。
エアコンの能力の最高数値はそのエアコンのパワーを測る目安になり、最大数値が大きいほどエアコンのパワーが大きく素早く部屋を暖めたり冷やすことができます。
エアコンは石油ファンヒーターなどに比べると立ち上がりが遅く、エアコンに不満を感じやすいので、冬にエアコンを暖房として使う頻度が高いのであれば、最大数値の大きいエアコンを選びましょう。
・寒冷地の場合は低暖房能力を重視
寒冷地で冬の暖房にエアコンを使う場合には、低暖房能力の数値が大きいもがおすすめです。
低温暖房能力は暖房能力の目安となる数値で、この数値が大きいほど外気温が低い寒冷地の暖房運転時のパワーが大きいエアコンとなります。
エアコンは室外機についた霜をとるために室内の暖房を一旦停止して数分の霜取り運転をするため、定期的に室温が下がってしまいますが、ノンストップ暖房機能の付いたエアコンは霜取り運転中も暖房ができるため、寒冷地の家庭には低暖房能力があるエアコンを選びましょう。